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説明 |
電気化学とは,電気的な現象を伴う化学反応を取り扱う学問領域である。しかし,電気化学とは何かという命題に対して,定説は未だ見当たらない。その起源は,ペルシャ時代(BC250-226)のバグダッド東方のホーヤット・ラップァ遺跡で発掘されたバグダッド電池があげられるが,その後は忘れ去られ,歴史に再登場するのは18世紀にガルバニの蛙を使った動物電気の発見,それをもとにしたボルタ電池の発明によってである。その後は元素の単離が可能となり,物理化学の進歩に大きく貢献し,さらにはその対象を大きく広げており,まさに境界領域の学問として発展を続けている。ここでは,電気化学を仮に『イオン,電子,量子,導体,半導体,誘電体間の界面及び本体における荷電粒子の存在と移動を制御する科学と技術』と定義しておこう。本講義では,この電気化学に関する基礎的事項について講議する1)。
授業計画
1週 電気化学概論
2週 電子伝導とイオン伝導
3週 電極反応基礎
4-5週 平衡電気化学の基礎理論(ネルンスト式の導出)
6-9週 平衡電気化学の応用(電位-pH図)
10週 電極反応速度とファラデーの法則
11-12週 ターフェルの式と電子移動反応速度論
13-15週 電池と電気化学エネルギー変換
【関連講義】
無機工業化学,電気化学工業@無機工業化学2)
エネルギー変換化学,電気化学発展の歴史3)
4)5)6)
( 1)  電気化学, 化学系精密応用化学専修コース(Aコース),etc, (旧)工学部学科, 山形大学仁科 辰夫, シラバス-山形大学, ( 2008). ( 2)  無機工業 > 化学工業 > 電気化学工業@無機工業化学, 化学工業@無機工業化学立花 和宏, 無機工業化学, 講義ノート, ( 2012). ( 3)  エネルギ > 化学エネ > 電気化学発展の歴史, 化学エネルギーから電気エネルギー(鉛蓄電池、リチウムイオン二次電池)立花 和宏, エネルギー変換化学, 講義ノート, ( 2006). ( 4)  > 現代物理化学序説(目次)井上 勝也 著, 現代物理化学序説 改訂版, 培風館, , ( 198). ( 5)  > 電気化学野村正勝・鈴鹿輝男, 最新工業化学―持続的社会に向けて―, 講談社サイエンティフィク, , ( 2004). ( 6)  > 電気化学(目次)玉虫伶太, 電気化学, , , ( 2013). |
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