【卒論】電解生成スーパーオキシドを用いる抗酸化能評価法の研究⇒#564@卒論;
電解生成スーパーオキシドを用いる抗酸化能評価法の研究
柳澤 和貴, 山形大学 物質化学工学科, 修士論文 (2013).
スーパーオキシド(O2-)は、酸素分子が一電子還元されて生成される活性酸素の一つである。活性酸素は種々の病気や老化に関わっているため、このO2-を消去する機能性食品に注目が集まっている。しかし、消去能を評価する手法は未だ確立されていない。その原因の一つはO2-の発生系である。これまで、キサンチン―キサンチンオキシダーゼ法、超酸化カリウム(KO2)を直接利用する方法が検討されているが、前者は酵素の阻害反応が起きてしまう可能性があり、後者はpHがアルカリ性に片寄ってしまうことがある。
本研究では、O2-発生系として電解生成系をとりあげ、それを用いた消去能評価法を確立する。また、溶液を混合した後迅速にスーパーオキシドを測定する方法を考案した。この方法を用いて抗酸化能評価を行う。
【実験】
【図】スーパーオキシドフローインジェクション1)
【結果のダイジェスト】
いくつかのフェノール化合物とスーパーオキシドとの反応速度定数を有効数字 2桁(せいぜい1.5桁)で求めている.有効数字が2桁の理由は,フェノール化合物が分解したことや純度の確認不足(不純物の影響)が考えられているが,どちらも客観的な証拠は定められていない.
【関連執筆】
齋藤らは,この研究成果の一部を論文にまとめ,反応速度定数を有効数字 3桁で求めているPseudo flow-injection ESR technique combining spin-trapping and application to the evaluation of superoxide scavenging capacity of phenolic compound2).
【共同実験テーマ】
木~哉は、2013年に、それまでの研究を電解生成スーパーオキシドを用いるポリフェノール類の抗酸化能評価というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業した電解生成スーパーオキシドを用いるポリフェノール類の抗酸化能評価3)。
ふじたは、2013年に、それまでの研究を機能性食品のための総ポリフェノール量分析法とスーパーオキシド消去能評価法の開発に関する研究というテーマで博士論文としてまとめ、山形大学を卒業した機能性食品のための総ポリフェノール量分析法とスーパーオキシド消去能評価法の開発に関する研究4)。