エネルギー変換化学

エネルギー変換化学


8. セラミックス材料~正極活物質と導電助材の働き~

活物質はイオン結合です。だから電子は流しません。でも・・・ 活物質が反応するときは電子とイオンの両方を供給する必要があります。活物質の奥のほうまで反応させるには固体中を物質輸送する必要があります。その駆動力とは・・・? 活物質と導電助材と電解液の接触稜線上で起きる電池反応の速度。電解液と導電助材がスピノーダル構造をとっているところへ活物質をどう配置するのがよいのか。活物質存在によるスピノーダル構造からドロップレット構造への遷移。スラリーの配合、分散から塗布乾燥の過程で何が起こるか。

正極活物質

炭素材料


10. 金属材料~負極活物質と集電体の働き~

負極材料

水溶液を電解液として使う電池では、保存時の自己放電を防止し、かつ起電力を大きくするため水素過電圧の大きな亜鉛、カドミウム、水銀、鉛などが使われます。 二次電池として使う場合にはデンドライドの析出を抑えるために直接金属を負極活物質とすることは少なく、合金にしたり酸化物を使ったり、インターカレーション反応を使ったりします。

集電体

外装・パッケージ


11. 高分子材料 ~リチウム電池のバインダーやセパレータの働き~

リチウム電池にはバインダーやセパレータなど高分子材料が使われています。 一見、絶縁材料なので電池性能には無関係にも思われますが、実際には大いに関係があるのです。

バインダー

水分散系バインダーとしてアクリル系、SBR系、PTFE系などがあります。 また溶剤系バインダーとしてはPVDF系が有名です。 バインダーは接着剤や分散剤としての機能を兼ね備えています。 バインダー選びの際にもっとも注意すべき点は、過充電時における劣化への影響と、接触抵抗など内部抵抗への影響です。

セパレータ

分散剤

増粘剤