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説明 |
1.アルミニウム 2.日本アルミニウム協会 3.アルミニウム産業 4.三共アルミ 5.アルミニウムの不働態化のシミュレーション 単体金属アルミニウム1)は、優れた耐食性を示すバルブメタルです。アノード酸化処理を施した材料はアルマイトとして知られます。自然環境下においてはほとんど腐食されません。特にAl、Al-Mg、A-lMn系の合金が優れています。ただし、アルカリ性には著しく弱く、pH12以上のコンクリート、セメント、モルタル等の環境中ではカソード腐食を引き起こします。
密度が小さく、導電率が大きい。またアノード酸化処理でできたバリヤ皮膜はアルミニウム電解コンデンサの誘電体として使われます2)。
合金としてはジュラルミンなどが有名です。金属間化合物はアルミニウム化合物が多い。
アルミニウムが有機電解液中でも不働態化しやすいことを利用して、リチウムイオン二次電池や非水溶液系の電気二重層キャパシタでほとんど唯一の正極集電体として使います#719。またリチウムと合金化してデンドライトを抑制した金属負極活物質にも使います。
導電率が大きいので基板や各種ディスプレイの配線材料にも多く使われる。またその軽さからハードディスク基板にも使われます。軽くて反射率が高いのでCDやDVDの反射層として使われます。光やガスを通しにくいのでアルミホイルやラミネートフィルムとして食品包装用にも使われます3)。アルミニウムを溶接するときは、アルゴン雰囲気下で行います。
アルミニムは電池の負極として可能性を秘めているにもかかわらず、実用電池としては用いられていません。というのは表面に不働態皮膜を生じるために部分的に放電した電池や長期保存された電池では、電池電圧が理論値より低くなり電圧の遅れが起きるからです。不働態皮膜は適当な電解液を使うかアマルガム化することでのぞく事ができますが、こんどは腐食を加速して保存特性が悪くなってしまいます。アルミニウム/空気電池としては利用できます。
典型金属の化学4)
ボーキサイトから取り出します5)。
【関連書籍】
無機物質6)
無機物質7)
無機化合物8)
無機物質9)
( 1)  アルミニウム,  Aluminum,  Al, = 26.9815 g/mol, ( 化学種). ( 2)  > 電解液陰極アルミニウム電解コンデンサ(目次)永田伊佐也, 電解液陰極アルミニウム電解コンデンサ, 日本蓄電器工業株式会社, ( 1997). ( 3)  > アルミニウムのおはなし(目次)小林藤次郎, アルミニウムのおはなし, 日本規格協会, ( 1985). ( 4)  > 典型金属の化学荻野博・飛田博実・岡崎雅明, 基本無機化学, 東京化学同人, ( 2000). ( 5)  > ヤ金(冶金)山田保,尾藤忠旦著, 工業化学概論, 朝倉書店, ( 196). ( 6)  > 無機物質実教出版, サイエンスビュー化学総合資料, 実教出版, ( 2005). ( 7)  > 無機物質竹内敬人ほか, ダイナミックワイド図説化学, 東京書籍, ( 2003). ( 8)  > 無機化合物数研出版編集部, 視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録, 数研出版, ( 1998). ( 9)  > 無機物質佐野博敏、花房昭静, 総合図説化学, 第一学習社, ( 1995). |
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